(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 果たしてロサンゼルス・エンゼルスの決断は正しかったのだろうか――。8月1日(現地時間、以下同)のトレードデッドラインが過ぎ、少なくとも今季終了までの大谷翔平投手のエンゼルス残留が決まった。

 7月27日にエンゼルスのペリー・ミナシアンGMはもともと大谷をトレードに出すつもりはなかったと説明し、デッドライン直前には「買い手」となって他球団から多くの主力級選手たちを次々とトレードで補強。その交換要員として若手有望株選手たちを放出し、ポストシーズン進出へ全力を注ぐ方針を明確にした。

球団幹部がギリギリまで悩んだ大谷のトレード問題

 多くの米メディアや有識者、ファンたちから注目されていた「大谷の大型トレード」は結局実現することなく見送られたということだ。

 ただ、エンゼルス側は米老舗スポーツ週刊誌「スポーツ・イラスト・レーテッド」でも報じられたように水面下でミナシアンGMら球団幹部の面々がひざを突き合わせ、大谷の去就も含めデッドライン直前のトレード市場で「買い手」か「売り手」のどちらに回るかで7月26日の24時近くまで検討を重ねた結果、今季はポストシーズン進出を最後まで諦めず突っ走っていく方針を決定していたことは間違いないようだ。

 大谷について「もともと出すつもりはなかった」(ミナシアンGM)のではなく、実際のところは7月24~25日ごろをピークに他球団から大谷のトレード獲得を求める他球団からの“商談”が多数舞い込んでいたものの、エンゼルス側はチーム状況と照らし合わせながら熟考の末、二刀流スーパースターのチーム残留と「買い手」に回る方針を貫き通すことを確認する流れになったというのがどうやら真相のようだ。