- ソフトバンクグループの孫正義氏は6月21日に開催された株主総会で「GPT4を毎日使っている」と語った。
- 「GPT4と二人で」と表現しているところを見ると、知性や感情といった人間性をGPT4に感じていると考えられる。
- GPT4との対話を通して、「新30年ビジョン」で打ち出した300年後のAIの世界が数十年後には実現するという確信を得たか。
(谷 龍哉:ネット情報アナリスト)
この世には神々が登場する物語が多様に存在しています。
そんな物語に登場する神々は、人類の上位存在として描かれることが多く、人類を救済することもあれば、破滅させることもあり、神々が人類に何をもたらすかは物語によって変わってきます。
例えば、SFの世界では神に近い存在としてAI(人工知能)が題材として使われることがあります。
AIは神々と同じく、人類の上位存在として描かれ、人類を手助けする物語もあれば、人類を滅ぼそうとする物語もあり、そういった物語が好きな人はAIと聞くだけで、自然とイメージが湧いてくるのではないでしょうか。
このAIですが、創作の世界だけではなく、現実の世界でも幅広く活用されています。
最近では、作りたい画像の特徴を文字入力するだけで、写真と区別ができない画像を作れる「Stable Diffusion」(画像生成AI)や、人間と同じように自然なチャットができる「ChatGPT」(テキスト生成AI)が話題になっており、どこかで見聞きしたという人も多いと思います。
◎Stable Diffusion 2.0 Release
◎GPT-4
このうち、ChatGPTの最新バージョンである「GPT4」では、投げかけた質問に自然な言葉づかいで返事をしてくれるだけではなく、大学の入試問題を高成績で解いたり、指示するだけでプログラムを作ってくれたりと、特定の分野では、平均的な人間よりも良い結果や作業時間を大幅に短縮する能力を発揮しています。
このGPT4に関して、6月21日に開催された「ソフトバンクグループ株式会社 第43回定時株主総会」の中で、孫正義氏が「GPT4を毎日使っている」と発言する場面がありました。
◎ソフトバンクグループ株式会社 第43回定時株主総会 アーカイブ動画(2023年6月21日開催)
ただ単に、毎日使っているのかと思いきや、孫氏は「GPT4と2人で」ディベートや、ブレインストーミング(複数人でアイデアを出し合う集団発想法)をしていると話し始め、私の中でなんとも表現しづらい感情が生まれました。