朝の散歩から帰ったサビ猫は、家に入れませんでした。家の人は、また眠ってしまったのでしょうか。
はらりと舞い降りた落ち葉を叩き落とそうとしましたが、気づくのが遅かったので、落ち葉は地面に着いていました。
落ち葉よ、いつでもかかっておいでとキリリとした顔で睨みつけていた先は、見当ちがいな方向でした。
入り組んだ路地で車の上に乗っていた三毛猫に声をかけると、猫道を案内してくれました。三毛について、横向きにならないと通れないようなすごく細い道を行くと、城塞の上に出ました。ここで遊ぼうと三毛がでんぐり返しをしたとき、水平線上に立ち込めた雲の間から夕日が差しました。
あっという間に太陽が沈みました。それを追いかけるように、黒猫が塀を駆け上ります。この黒猫を見たとたん、三毛猫は姿を消してしまいました。相性のわるい猫だったのでしょうか。
次は、列車に乗ってタヴィーラの町へ向かいます。
一瞬黒猫に見えたきれいなサビ猫が近づいてきて、顔を覗き込んでくれた
※ファーロへの行き方
ファーロ空港へは、羽田空港、成田空港から、アムステルダム(オランダ)、フランクフルト(ドイツ)などヨーロッパ主要都市を経由して1回の乗り換えで行けます。