「今朝は遅いなぁ、どうしたんだろう?」。定食屋さんの前で、猫たちが店主の到着を待っていました。そこへ、オーナーシェフのおじさんがやってきて、「ごめんごめん」と猫を撫でました。
定食屋さん、どんな料理を猫に与えているのかなと思って覗いてみたら、「お肉のグレービーソース仕立て」という市販のキャットフードでした。
「以前は、店で出す残り物を与えていたんだが、それは猫によくないからと、常連さんがキャットフードを毎週持ってきてくれるようになったんだ。それを与えてから、猫たちは毛並みがよくなった。やっぱり、猫には猫用を、なんだね」。
そんな話をしていると、「ああ、食った、食った」と満足そうな顔をした猫がステップを踏みながら外へ出てきました。
食料品店主のおばあちゃんはもう店をたたみたいと思っているのですが、近所のおばあちゃん友だちが、遠くへ行けないからずっと続けておくれよと頼み込んでいます。食料品店の猫は、うちのおばあちゃんはまた困っているなと心配をしていました。