守衛が襲ってこないか気が気ではないので、適当に撮影して撤収。

 木のある日陰にまで戻った。攻撃されなくてよかった。

 あとは引き返すだけ。滑らないようにゆっくりと下る。「灯台はいかがでしたか? ご意見をお聞かせください」という耳があった。

 下界に下りたら、広場にいた保育園児に「あ、人がいる!」と言われた。そんなに人が珍しいのか、きみも人だろ。

 ここよりも到達が困難な灯台は日本にいくらでもある。が、体力や運動能力に自信があるわけではない一般人が、気軽に行ける灯台としては、このへんが限界の難度なのではないかと思う。

◎本稿は、自然と土木を深掘りする「探検ウォークしてみない?」に2023年4月18日に掲載された記事を転載したものです。