2023年2月下旬、ウクライナに対してロシア軍の総攻撃が再びあると予想された。
その総攻撃は、ロシア軍総参謀長が指揮を任されたこともあり、かなり大規模なものになるとの予想が多かった。
だが、3月の末までの地上戦を見た限りでは、総攻撃にはほど遠く、バフムトなど東部の拠点を占拠しようとした、犠牲を顧みない歩兵主体の攻撃であった。
ロシア地上軍は兵員の損害が多く攻撃衝力がなくなり、限界を迎えつつある。そして、残存兵力は逐次防御に転移している模様だ。
つまり、ロシア軍は攻撃できないレベルまで落ちてしまったのだ。
これからの防御も、ウクライナ軍の強大な反撃を受ければ、打ち破られ、その組織は瓦解すると予想されるようになった。
今後の戦闘の注目点は、ウクライナ軍がロシア軍の最大の弱点を増幅すること。
つまり、重要拠点を破壊し混乱させること。その後、反撃をいつどのように行うかだ。
今回は、ウクライナ軍の地上作戦に大きく貢献する航空作戦を考察する。
地上作戦の予測については、JBpress『ロシア軍バフムト攻勢は大敗北の予兆、クリミア奪還許す可能性大』(2023.3.8)を参照してほしい。