(小林偉:放送作家・大学講師)
国際色が増しているアカデミー賞
先日、発表された第95回アカデミー賞でマレーシア人であるミシェル・ヨーが主演女優賞を受賞。主演賞に於いて、アジア人が受賞するのは男女を通じて初めてのこととあって、大きな話題を集めました。
助演男優賞のジョナサン・キーもアジア系(ベトナム)ではありますが、国籍はアメリカです。ちなみに彼はかつてキー・ホイ・クァンの名前で子役として活躍。『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』(1984年)でインディ(ハリソン・フォード)の助手だったショート・ラウンド役といえば、ア~という方も多いのでは。
話を戻しましょう。一昨年の第93回アカデミー賞でも監督賞を中国人女性のクロエ・ジャオ、助演女優賞を韓国人のユン・ヨジョンが受賞しているように、近年国際色が増しているのは間違いありません。しかし、つい最近まで「アカデミー賞はアメリカ人によるアメリカのお祭りでしかなく、オスカー像の行方は出身国や人種的に偏っている」という批判的な声は少なくありませんでした。
そこで、本当ところ、今はどうなっているのかを測るべく、いろいろと調査してみました。
まずは、そもそもアカデミー賞を選んでいる人は誰かからいきましょう。