北朝鮮が弾道ミサイルを発射したニュースを放送する韓国・ソウルのテレビ(2023年2月20日、写真:ロイター/アフロ)

(北村 淳:軍事社会学者)

 2月18日、北朝鮮が大陸間弾道ミサイルの試射を実施し、日本海の日本排他的経済水域内に着水した。

 これに対してアメリカ空軍はグアムからB-1爆撃機を朝鮮半島上空に派遣し、米空軍F-16戦闘機ならびに韓国空軍F-35ステルス戦闘機とともに共同航空演習を実施して北朝鮮を牽制した。

 またこれとは別にアメリカ空軍はB-1爆撃機を日本周辺空域に派遣し、航空自衛隊F-15戦闘機ならびに米空軍F-16戦闘機と共同演習を実施した。

 これらアメリカ・韓国・日本による軍事的牽制に反撃する形で、2月20日、北朝鮮はさらに日本海に向けて弾道ミサイルを2発連射した。

ニューヨーク、ワシントンも攻撃可能

 韓国国防当局ならびに日本国防当局によると、2月18日に平壌北部の順安地区から発射された弾道ミサイルは高角度に発射(ロフテッド軌道)され、およそ1時間飛行し、最大高度5768.5キロメートルに達し、約989キロメートルを水平移動して着水したという。そのため、長射程攻撃角度で発射した場合、最大射程距離は1万5000km程度と見積もられる。