会津若松方向を撮影。右手の電信柱の後方に見える茶色い建物が駅舎。駅舎の右に、国道に続く道がある

 木造の駅舎は、駅名看板がなければ薪小屋かと思うようなたたずまいだ。実は以前の駅舎は、只見線が不通になった「平成23年7月新潟・福島豪雨」のときに流出し、同じ場所にほぼ同じ形で再建されたものなのだ。

会津水沼駅舎。雪囲いだろうか、窓にはしっかりと木の覆いがついている

 雪囲いの木の板が光を遮るので駅舎内は薄暗いが、掃除はきちんとされていた。

 木のベンチの横にある味のある看板は、流されてしまった以前の駅舎につけられていた駅名看板だ。泥水の中で生き残った看板がこうしてここにあることに、地元の方々の想いを感じる。

会津水沼駅舎の中

 古いデータだが、2000年からの5年間、会津水沼駅の乗車人員は1日平均0人~3人だ。乗り降りする人がほぼいない駅に、今日も列車は停まり、そして静かに発車していく(※熊の目撃情報もあるので、夜間の訪問は特に注意が必要です)。

赤錆びた駅名標がなければ、駅とは気づかないかもしれない