社会の「無関心」が統一教会の増長を招いた

 統一教会から出たカネが、巨大IT企業はもとより、テレビ局の社員の給料となり、出演者の出演料になる。同局の情報番組に出演して、統一教会の反社会性を訴える有田氏や紀藤弁護士が出演料を得ていたとしたら、こんなに間抜けな話はない。いや、それ以前に番組には出演できないはずだ。脇が甘すぎる。

 そもそも有田氏は、統一教会の追及からはじまり、オウム真理教事件で名を広く知られるようになった。そして、先月10日の参議院議員選挙で落選するまで、2期12年にわたって参議院議員を務めた。世に名を知られるようになったきっかけが統一教会問題追及にあるのであれば、政治家だったうちに対策を講じるべき立場にあったはずだ。

 それが、これまで野放しにされていた統一教会に耳目が集まると、いまさらながらにテレビ番組を梯子して解説してまわる。30年前となにも変わらない。恥ずかしくはないのだろうか、と疑問にすら思う。それどころか、参議院議員だった時代に、オウム真理教の後継団体で、団体規制法による公安調査庁の観察対象にもなっている『ひかりの輪』の代表の上祐史浩氏と事実上の共著を出版しているのだから、呆れる。

 加熱する統一教会報道に“いまさら”という感覚が拭えないでいる。報道機関も統一教会の宣伝布教に加担していたからだ。それも大手IT企業と報道機関がいっしょになった無関心からくる垂れ流しだ。2年前に統一教会の祝賀イベントの広告を出して収入を得ておきながら、統一教会の反社会性を知らなかったなどと言い訳すれば、それこそ報道機関としての信頼性を失う。

 政治家が関連団体に祝電を送ったり、イベントに参加したりすることを「広告塔」として批判する以前に、カネが渡っているだけ悪質ともいえる。世界を席巻する巨大ITプラットフォーマーや、日本の報道機関の在り方も問われて然るべきだ。