(岡村進:人財育成コンサルタント・人財アジア代表取締役)

 最近「FIRE」という言葉をよく耳にするようになった。

「日本でもついにFIRE(=解雇)の時代が訪れたのか?」「欧米化が進んできたなぁ」と思ったら、実はこれが若者のあこがれになっているという。驚いてネットで調べてみたら、単に私の勘違いだとわかった。

 FIREとは、Financial Independence, Retire Early、すなわち経済的に自立し早期退職することだと知って納得がいった。

FIREは仕事を充実させるのか

 いま勤める会社に過度に依存するのではなく、自分らしい仕事をしたい。そのために経済的な独立を志向する。この考え方は理にかなっている。

 しかし、たとえ会社に依存しなくても、「その会社のその仕事が大好きだ!」と見つける力も意外と有効なサバイバル術だったりする。

 そこで、若者が可能性と選択肢を増やすために、いまどう会社と向き合って行動するべきかを考えてみよう。今回はその5つの処方箋を示したい。

 まずは私の経験と現状から、馬車馬のように働いた日々を俯瞰してみる。