最新のLiDARなどを搭載する日産の自動運転技術実験車両(写真提供:日産)

(桃田 健史:自動車ジャーナリスト)

 一時は、テレビやネットで大きく扱われることが多かった自動運転。

 けれども最近は自動運転のニュースは減ってきて、その代わりにBEV(電気自動車)のニュースの方が目立つようになってきた・・・。そんな印象を持っている人が少なくないのではないだろうか。

 だが、自動運転が話題にならなくなったのは、けっして“自動運転がもう流行の技術ではなくなった”ということではない。

 現実はその逆だ。自動運転がこれから本格的な普及期に入ろうとする中で、自動運転に関する議論が“リアルワールドでの在り方”に移ってきたことを意味するのだと筆者は捉えている。

走行時の複合したリスクを想定

 自動車メーカーによる直近の技術関連の発表で、そうした傾向が見て取れる。