レストランの裏口近くに、猫がごはんをもらっている場所があります。みんなが食べ終わって片付けたところへ、小さな猫が遅れてやってきました。ちょうどそこへ、急に大きな鳥が舞い降りたのです。この島で暮らす野生の鳥でしょうか?

 猫に危害が加えられたらどうしようと心配していると、先ほどごはんの片付けをしていたおばあさんがやって来て、何やら鳥に話しかけました。すると鳥は回れ右をして、飛び跳ねて行ってしまいました。なんだか、ホッとしました。

 そのとき鳥とすれ違った黒猫は平然としていました。猫たちはこの鳥に慣れているのかな? 余計な心配だったのかもしれません。

 そろそろトラーパニへ戻るフェリーの時間です。この島へ着いて最初に出会った猫が、港への坂道で佇んでいました。後ろ髪を引かれる思いで、島を後にしました。