旧市街の目抜き通りを大きな犬が歩いていました。海辺にある家の犬で、10年ほど前からこの通りに自主的に“出勤”しているそうです。年を取った今も毎日パトロールを欠かさないのです。通りの商店の人たちは、つつがなくすこやかに過ごしてほしいと見守っています。
旧市街のはずれに大きな公園があります。池ではマガモやアヒルなどの水鳥が飼育されています。その世話をしているおじさんは、詰所の裏手で猫たちの面倒も見ていました。猫たちは、公園のフェンスの上で朝日が当たるのを待っていました。
公園にいる猫たちは、神出鬼没。植え込みからひょいと顔を出して、からかってやろうと思っていたのかもしれません。人を試しているような表情です。