(筆坂 秀世:元参議院議員、政治評論家)
2月20日、北京五輪が閉幕した。日本は史上最多の18個のメダルを獲得した。メダルを取った選手も惜しくも逃した選手も大いに称賛したい。
日本の若者が小さい身体で頑張る姿に感動した。平野歩夢選手の金メダルは何よりも嬉しかった。前2回のオリンピックでいずれも銀だったからだ。前回の平昌五輪では、見ていてショーン・ホワイト選手より良かったと私などは思ったが銀だった。緊張はしていたのだろうが、涼しげな顔で軽々と金を取ったかのようなジャンプの小林陵侑選手にも思わず唸ってしまった。
カーリング女子、ロコ・ソラーレの活躍も見ていて楽しかった。ともかくやり取りが面白い。「ナイス! 上手!」「いいよ!」「相手を悩ませよう! うん」という調子でゲームよりもやり取りに気がいってしまうくらいだった。笑いあり、涙ありで本当に気分良くさせてもらった。
フィギュアやノルディックスキー複合、スピードスケートなど、どの競技でも日本選手は強かった。高木美帆さんは、金1つ、銀3つも取った。2006年のトリノ五輪では、メダルは女子フィギュア・荒川静香さんの金メダル1個だけだった。終戦直後に生まれた我々世代などは大柄な白人の前に行くと怖じ気づくのだが、いまの日本の若者は、身体は小さくとも堂々としている。大したものだ。