10万人規模のロシア軍がウクライナ国境付近に集結し、「ウクライナ侵攻」は時間の問題との見方が浮上している。
世界中の眼がウクライナに注がれている中で、米連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官は米メディアとのインタビューで、全く別次元の話に触れた。
それは中国によるスパイ活動の脅威だ。
世間の目はいまウクライナに向いているが、中国による執拗なまでのスパイ行為は警戒しなくてはいけないと同長官は強調する。
「中国共産党が、米国の経済安全保障に対する最大の脅威であると考えている」
「中国ほど米国の新しいアイデアやイノベーションに対して、広範で深刻な脅威をもたらしている国はない」
FBIはすでに対中関連のスパイ活動に関する捜査を行っており、1月31日にカリフォルニア州で行われた同長官の講演では、2000件以上の案件が調査中であると指摘した。
しかもほとんどの案件は「中国政府が米国の情報や技術を盗むために動いている」ものだという
中国によるスパイ活動はいまに始まったわけではない。
レイ長官がFBI長官に就任した2017年時点で、すでに大規模なスパイ活動がみられ、同長官は「当時、中国が米国の技術を盗む規模の大きさに衝撃を受けた。その事実を知ったことで私は吹き飛ばされた」と発言している。