この加害者はその後、危険運転致死傷罪で起訴されましたが、刑事裁判の途中で訴因が「過失」に変更となり、2012年、結果的に懲役7年の実刑判決が言い渡されました。
彼はすでに刑を終え、普通の暮らしに戻っていることでしょう。
しかし、事故で亡くなった2人の男の子は、永遠に戻ってくることはありません。
どうか事故を起こさないドライバーに・・・
昨年12月、道内の各小学校に送られてきたというこの本には、「北の交通事故遺族」と名乗る人物から、先生に向けてのこんなメッセージカードが同封されていたそうです。
【私は『柴犬マイちゃんへの手紙』を読んで、「もし、加害者が小学生の時にこの本を読んでくれていたら、事故は起きなかったのではないだろうか?」と思いました。
子どもたちも数年たてば、すぐにバイクや車の運転免許を取れる年齢になります。
小学生のうちから交通事故の悲惨さを知り、ハンドルをにぎったその瞬間から重い責任が伴うという認識を持つことは、とても大切なことではないでしょうか。(中略)
私はこの本を通して、子供たちの心の中に、相手の立場を思いやれる想像力を、育ててほしいと強く願っています。】
「子供の頃から交通事故についてしっかり考えていれば、事故を起こさない大人に育つのではないか・・・」
「北の交通事故遺族」さんの切実なメッセージは、『柴犬マイちゃんへの手紙』で取り上げたご遺族の強い思いでもあります。
本を寄贈してくださったことに感謝しつつ、その思いが、これから大人になってハンドルをにぎるであろう子どもたちの心に届くことを願いたいと思います。