ブルガリアの首都ソフィアを訪れたのは数年前の4月末。4月とはいえまだ寒かったです。小雨が降っていたこの日は、軒下で犬たちが雨宿りしていました。

 ニューカレドニアの首都ヌメアの海岸で、面白い犬と出会いました。名前はベン、7歳のオスです。飼い主の男性がウィンドサーフィンをしに沖へ行ってしまうと、ベンはココナッツをわたしの足元へ転がしてきました。

「投げるの?」と聞くと、後ずさりしながら大きく吠えて促します。よぉし。投げてやると、飛ぶように海へとジャンプし、ココナッツを取ってすぐさま戻ります。5、6回投げたので「もうおしまい」と告げると、ベンは「まだまだ!」と、今度は砂を掘りはじめました。

 ココナッツをまたわたしの足元に置き、「ここへ蹴ってみろ。ゴールを阻止するから」と、ジェスチャーで誘います。「ゴールを決めてやる!」と燃える気持ちで蹴り込みますが、何度蹴っても、いとも簡単に鼻先と前足でクリアされてしまいます。もう、わたしも砂まみれです。誰が教えたわけでもない、ベン自身が考えた遊びだそうです。

 さて、私の一番のお気に入り犬をご紹介しましょう。

 レマン湖に面したフランス側の町、イヴォワールでの1コマです。「この棒を投げろ」と、いきなり犬から催促されたので、湖に向かって思い切り投げてやりました。犬は、すぐに回収しこちらへ戻って来たので、また投げろと要求するのかと待ちかまえたのですが、「ぜんぜん、投げ方がなってなーい、遠くに飛んでないから楽しくなーい」と、けんもほろろにスルーされました。

 そのほかの世界グランプリはこちら。
住宅地、港、庭の花…猫はどんな風景にも映える
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67400

なかよし猫たちの「ツーショット」世界グランプリ
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/66963

これまでの連載はこちらでお読みいただけます
https://jbpress.ismedia.jp/search?fulltext=%E6%96%B0%E7%BE%8E%20%E6%95%AC%E5%AD%90