「この差はいったいどうしてだろう?」
2021年8月8日の東京オリンピック閉幕直後に発表になった「菅首相支持率3割切る」という日本からの報道を見て、知人の韓国人企業経営者は首をかしげた。
同じように新型コロナ対応に苦慮しながらも、韓国の文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)の支持率は「コロナ危機」のたびに上昇しているのだ。
朝日新聞とNHKは8月9日と10日に相次いで世論調査結果を発表した。
どちらの調査でも菅義偉首相の支持率が初めて30%割れとなった(朝日新聞28%、NHK29%)。
文在寅大統領支持率41%
一方の、文在寅大統領の支持率は高い。
8月6日に公開の韓国ギャラップ研究所の世論調査によると、「大統領職務遂行評価」で「良くやっている」と回答した支持率は41%で3週間連続して40%台を維持した。
職務をうまく遂行していないという不支持の比率は51%で支持よりも10ポイント高い。
それでも、うまく遂行しているという支持率41%という数字に注目が集まっている。
というのも、文在寅大統領の任期は2022年5月までで残り1年を切っている。歴代の大統領は、この時期になると支持率が急落していた。それと比べると、驚くほど高い水準だからだ。
「毎日経済新聞」は8月9日付で「文在寅大統領、コンクリート支持率の秘密」という興味深い記事を掲載した。
この記事によると、残り任期が1年を切った歴代大統領の支持率は、任期途中で弾劾された朴槿恵(パク・クネ)氏を除くと以下の通りだった。