7月24日、競泳男子400m個人メドレーで予選敗退した瀬戸大也選手。まだ男子200mバタフライと男子200m個人メドレーが残っている(写真:杉本哲大/アフロ)

(作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)

 東京オリンピックが開幕した。そして、本格的な競技がはじまった初日の24日、競泳男子400メートル個人メドレーで瀬戸大也が予選落ちした。前回のリオデジャネイロ大会では銅メダル。世界選手権での優勝は3回。今年4月には、今期世界ランキング1位の記録で日本選手権を制していた。「99%メダルは取れる」と本人も語っていたように、金メダル候補種目の大本命だった。報道各社はこの予選落ちに「まさか」の表現を添えて報じている。優勝タイムをみても瀬戸の自己ベストが上回っている。

 しかし、これは「まさか」と叫ぶべき出来事なのだろうか。

「五輪精神」の建前と現実、目の当たりにした瀬戸

 瀬戸については昨秋、ラブホテル不倫が週刊誌で報じられて、スポンサー契約の解除が相次ぎ、日本水泳連盟から昨年中の活動停止などの処分を受けていた。その時にすでに、違和感を覚えるとして書いたことでもあるが、そもそもオリンピック・パラリンピックでは毎回、選手村や競技施設でコンドームが無料で、それも大量に配布されている。

(参考記事)選手村でコンドーム配布、なのに瀬戸大也を処分の怪
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/62515