竹島で軍事訓練をする韓国海軍(資料写真、2019年8月25日、提供:South Korea's Navy/AP/アフロ)

(北村 淳:軍事社会学者)

 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)パンデミックの影響によりヨーロッパやアメリカ、そしてアジア各国で開催されていた海軍関係の展示会なども中止あるいはオンラインの開催に追い込まれていた。

 しかしながらアメリカや西欧では、ワクチンを打ちまくりビジネスを再開させる動きと軌を一にして、今夏から軍需業界の対面での展示会も再開される見込みとなってきた。そのような動きに応じて、久々の対面での海軍関係展示会「MADEX(国際海洋防衛産業展) 2021」が6月9日から12日にかけて韓国・釜山において開催された。

 MADEX 2021の出展企業は韓国海軍や韓国軍需関連企業が中心であり、国際的にはそれほど大規模な海軍関係展示会というわけではない。だがヨーロッパやアメリカの軍需メーカーも出展しており、久しぶりの対面での国際的な展示会であるため、米海軍などでもそれなりの関心は持たれていた。

なぜCVXが必要なのか?空母推進派の主張

 とはいえ実際にMADEX-2021が開催されると、展示会場の敷地は3分の1以上が韓国海軍の航空母艦(CVX)開発計画関連の展示にあてられており、艦載戦闘機なども含めてCVXにまつわる展示が半数以上を占めているような印象だったという。