前回「食塩水注射」の「ワクチン接種事故」をお伝えしました(「ワクチン接種でトンデモミス、中身が生理食塩水だった」https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/65302)。
すぐ続いて今度は「他の人に使用済みのワクチン注射針を間違って市民の腕に刺してしまった」という、一歩度合いのひどくなった「ワクチン接種事故」が報じられました。
まずこの事故から確認しておきます。
前回は生駒でしたが今度は五條。偶然とは思いますが、奈良県での不祥事が続きます。地域医療の疲弊具合、大丈夫だとよいのですが・・・。
5月18日、奈良県五條市の五條市立西吉野コミュニティセンターで行われていた65歳以上の高齢者80人を対象とする新型コロナウイルスワクチンの集団接種で、使用済みの注射針を誤って別の人に刺すという事故が起こってしまいました。
注射針というのは、人の体内に侵入するものです。新型コロナウイルス感染症に限らず、その人の体内にある物質、病原体と限りませんが、針に付着し、それを別の人の体に刺せば・・・。
針の内部に残った液体など含め、どういう事態が発生するか知れたものではありません。
ちなみに、ごく初期のAIDSの感染蔓延に、麻薬常習者間での注射器の「まわし打ち」が起因したケースがあったとされます。
AIDSに限らず「性病」とされる病気は、空気感染などできない、極めて伝染性の弱い病原体が、直接体液を介して伝染するものを称するわけで、元来伝染性の強いウイルスなど、注射針を通じて「生接種」されたら、たまったものではありません。
この集団接種では地元の医師会所属の医師2人が接種に当たったそうです。このうち1人が使用済みの注射器を「誤って」高齢者の腕に突き立ててしまった。
この医師は、そのように針を突き立て、ワクチンを押し出すべく注射器の「押し子」に力を掛けた段階で初めて「違和感を感じて」・・・という報道を目にし、医師ではありませんが率直にびっくりしてしまいました。
もう少し細かくみてみましょう。