各国では五輪代表選手へのワクチン接種は着々と進んでいる。写真は5月10日、コロナワクチンの接種を受ける競泳女子のオーストラリア代表ケイト・キャンベル選手(写真:AAP/アフロ)

 このまま強行されることになるのか。東京五輪の準備状況を監督する国際オリンピック委員会(IOC)の調整委員会と東京五輪・パラリンピック組織委員会などによる3日間の合同会議が19日からテレビ電話会議形式でスタートした。

日本人を持ち上げだしたバッハ会長

 この会議に急遽参加が決まったIOCのトーマス・バッハ会長が冒頭のあいさつで「安心安全な大会が可能になるのは日本人にユニークな粘り強さという精神、逆境に耐え抜く能力があるからだ」と毎度おなじみの精神論を振りかざし、強弁を口にした。その上で選手村や競技会場に追加的な医療スタッフを提供する用意があると組織委に提案したことを明かし、現時点で選手村に入る関係者へのワクチンの接種、もしくは確保が実に75%にも及んでいるというデータまで披露した。

「この数字は大会時には80%を超えるであろうと確信している。選手村は安全な場所になる」と続けたが、データに関する具体的な証明は一切なく非常に怪しい限りだ。

 最後に「我々を頼りにしてください。遅くとも7月23日には東京でお会いしましょう」と締めたものの、この言葉に納得して拍手を送る人は少ない。