アマゾン・ドット・コムは5月14日、2021年末までに英国で正社員1万人を新規雇用すると明らかにした。これにより同国での社員数は5万5000人以上になるという。
同社は前日に、北米の物流施設で7万5000人を新規雇用すると発表した。経済回復に伴う労働市場の競争激化を背景に、早期に人員を拡充し電子商取引(EC)需要の急増に備える構えだ。
英国で発送センター4カ所など開設
英国では年内に荷物受け取りセンター1カ所と発送センター4カ所を開設する計画で、これらで新規に5000人近くを雇用する予定。また、オフィス職も大規模採用する。分野はファッションやデジタルマーケティング、エンジニアリング、動画制作、ソフトウエア開発、クラウドサービス、AI(人工知能)、機械学習など多岐にわたるとしている。
物流施設での初任時の時給はロンドンで10.80ポンド(約1660円)、それ以外の地域では9.70ポンド(約1490円)。また、最大5000人を対象にしたスキル向上のための教育プログラムに今後3年間で1000万ポンド(約15億4000万円)を投じる計画だ。
北米では7万5000人採用へ
アマゾン・ドット・コムは5月13日、米国とカナダの物流施設で7万5000人を新規雇用すると明らかにした。初任時の時給を同社の一般的な最低時給15ドルよりも高い17ドル(約1860円)とし、入社時に一時金として最大で1000ドル(約11万円)を支給する。また、新型コロナのワクチンを接種して入社した人には100ドル(約1万1000円)を上乗せする。
アマゾンは21年4月、米国の従業員50万人以上の時給を最大で3ドル(約330円)引き上げると明らかにしたばかり。発送・仕分センターや宅配ステーションなどで働く従業員を対象に21年5月中旬~6月上旬に実施する。