未知の下方社長(左)と新入社員。新人は就職活動の時「つくりものの姿で就活をしていたが、未知に出会って自分らしさを真剣に出そうと方向転換した」という

 世の中に魅力的な企業は数あれど、自社の魅力をきっちり発信して伝えられている企業は少ない。情報をネットに載せても、自社の商品やサービス名で検索してもらうためには、まず知名度が必要なのだ。そんな矛盾を解決するために起業した人物がいる。広告でなく記事を通して、企業の情報を届けるべき人に届けるコンテンツマーケティング企業「未知」の下方彩純社長だ。(企業取材集団IZUMO)

ポータルサイトをつくろう

 企業のホームページは、誰かが検索してくれない限り見てもらえない。世の中には特筆すべき技術やこだわりを持つ会社も多々あるが、その情報は知られることを受動的に待つだけだ。未知株式会社の下方彩純社長が話す。

「商品開発や研究に熱心で、こだわりが強い企業ほど、実はネタの宝庫なんです。“味や香りが抜群なのはこんな製法だから!”とか“この製品はこんな場面でも役に立ちます!”とか、情報としても面白い場合が多いと思います。でも、ズバリと企業名や商品名で検索してもらえる機会って少ないんですよね」

 彼の会社はそんな“本当はすごいのにイマイチ伝わってない”と悩む企業にソリューションを提供し、業績が急上昇している。下方氏によれば「ホームページのビュー数が100倍以上に伸びるケースもある」という。

 どんな方法なのか。

「鍵は“メディアをつくること”です。単なるオウンドメディアではなく、企業のPR色を出さず、中立で、記事の内容も信頼性がある、既存のマスメディアのようなサイトをつくります」