1.北の軍事戦略達成に必要な防空
北の軍事戦略として、①北は、国力が乏しいことから継戦能力が欠如しているので、速度戦による短期決戦で早期に占領する目的を達成しようとしている。持久戦になれば、国力の違いから、北は自滅してしまうことは明らかだからだ。
②北は、海軍・空軍戦力が極端に劣勢である欠陥を克服するため、短距離弾道ミサイル(以後、ミサイル)で、滑走路や港に留まっている米韓海空軍戦力を早期に破壊する考えがあるようだ。
これらの戦略を達成するための作戦戦術として以下の2点が考えられる。
●ミサイル射撃の成果を利用して、速度戦により韓国国土を蹂躙するために、地上軍を装甲車両化すること。
だが、これは、まだ、始まったばかりである。
●主にミサイルの奇襲射撃によって、米韓国の海空軍基地を破壊すること。
上の2つ作戦戦術を可能にするために、北軍のミサイルの攻撃を回避できた戦闘機による航空攻撃や軍艦による巡航ミサイル攻撃から、平壌などの都市や北軍地上軍の装甲起動化された部隊を守る防空兵器が不可欠だ。
防空兵器は、防御のためだけの兵器であるが、これが整備されるからこそ、攻勢作戦に打って出る可能性を与える兵器でもある。
鎧や盾があるから、刀や槍を持って敵に向かっていけるというわけだ。