宇宙IoTのビジネスコンテストを契機に

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「星みくじ」の開発は、宇宙規模でIoT(モノのインターネット)活用を想定したビジネスコンテスト「Tokyo Moonshot Challenge」(シスコシステムズと慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科共催)への応募をきっかけとしたもの。プレゼンテーション審査などを経て2020年10月に優秀賞が決まった。
メイン提案者である同社メンバーの小林寧々さんは、「マイクロツーリズムへの関心が高まる中、密を避けつつ近場でアウトドア観光できるためのツールを実現できたらと取り組んできた。個人消費者向けのサービスである点に新規性を打ち出した」と話す。

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今後、シスコ東京本社(東京都港区)内ショーケースでの展示を経て、2021年4月以降にウェブ版のアプリを公開する予定だ。
収益性の確保が課題となりそうだが、代表の田中克明さんは、「将来的には、おすすめ穴場の周辺にある飲食店やホテルなども案内して売上マージンを得たり、このコンテンツを駆使したツアーパッケージを開発するなどして、収益化をめざしたい」と話す。
NTT東日本が地域活性化へ協業を探る
アミュラポは「NTT東日本賞」も受賞した。電話やインターネットに次ぐ第三の柱としてデジタル事業に注力するNTT東日本は、アミュラポとの協業の将来性などを期待し、賞の授与を決めた。同社の下條裕之さんは、「エンタメ要素をビジネスに採り入れる発想は私どもには少ない。その補完性を重視した」と話す。
同社の顧客の大多数は各地の中小企業や個人だ。地域活性化という方向性も、「星みくじ」に見られるアミュラポのローカリティ重視の姿勢と一致した。「センサーなどの虫の目データと人工衛星などの鳥の目データの組み合わせで、豊かな地域社会を実現したい。さまざまな協業の仕方を探っていく」(下條氏)

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