(フォトグラファー:橋本 昇)
「日本は不思議な国だ。勤勉さと礼儀正しさは広く知られた日本人の美徳だが、それだけでは日本の魅力は語れない」と、海外メディアの特派員たちは口を揃える。
そして、少しでもその魅力の謎に迫ろうと、色々と質問を浴びせてくる。「あれは何?」「何の為に?」
確かにそう言われて外国人の目で見てみると、我々がさほど気にも留めないような日常の風習や光景も新鮮に見えてくる。
これまでフランスのフォトエイジェンシーの一員として、ハードニュースと同時に、日本発の数々のソフトな話題を海外に発信してきた。そして、常に日本のソフトニュースは興味を持って各メディアに取り上げられてきた。
江戸の昔もかつても今も、日本人の文化とユーモア溢れるアイデアは世界を驚かせてきた。やはり日本は何でも受け入れる懐の大きな面白い国なのだと思う。
今回、中でも特に海外メディアが注目し反響の大きかった写真を取り上げてみた。伝統行事から動物園まで、文化の心を受け継ぎながらも、アイデア豊かにまじめに遊ぶ日本人。それが外国から注目される日本人の姿のようだ。そしてそれがとりも直さず、「不思議の国・日本」の魅力だと言えるのではないだろうか。
*外部配信サイトで記事をご覧の方は、こちらで写真をご覧ください。
https://jbpress.ismedia.jp/articles/gallery/63928
赤ちゃんからおじいちゃんまで元気!元気!
正月4日、神田の神社は仕事始めの人々で賑わっていた。
「今年も商売繁盛! よろしくお願いします!」
なんと仏教由来のダルマを抱えて来た人もいる。
日本人はそこのところはこだわらない。日本には神様も仏様もたくさんいらっしゃる。
そう言えば、子供の頃通っていたお寺の塾で、ある日、本堂にクリスマスツリーが出現した。さすがに子供心にも驚いた。
ニューヨークのデスクが「DarumaDollには何の意味があるんだい?」と質問してきたので「ラッキーキャットのような物」と答えた。
厳寒の中、氷水に入るご老人はなんと百歳。
これも東京下町の神社での正月行事でのひとコマ。
「寒中水浴」で禊をし、無病息災を祈願する。
「これでまた一年元気だ!」
と、ご老人はカッカッカッと笑った。