1月9日午後、インドネシアの首都ジャカルタにあるスカルノハッタ空港を離陸したカリマンタン島ポンティアナック行き国内線スリウィジャヤ航空SJ182便(ボーイング737-500)が離陸直後に行方不明となり、その後、運輸当局が「墜落」と断定した。
海軍や国家捜索救助隊などがジャカルタ北方海域で当該機の残骸とみられる部品やケーブル類を回収しており、同海域で乗員乗客62人の捜索活動が鋭意続けられている。
高度1万1000フィートから250フィート付近まで急激に降下
運輸当局のこれまでの発表などによると、同機は9日午後2時36分に同空港を離陸、巡航高度である1万3000フィートにむけて上昇中に、高度1万1000フィート付近から高度250フィート付近まで急激に機体が降下、その後同機は行方不明となり、海上に墜落したという。10日にブディ・カルヤ・スマディ運輸相は「事故発生地点を特定した」と述べて墜落を確認したことを公式に明らかにした。
現地英字紙「ジャカルタ・ポスト」はこの事故の状況を「スティープ・ダイビング(急激な降下)」と表現しており、なんらかの原因で機体が急降下して海上に激突、墜落した可能性を示唆している。
ジャカルタ北方の同海域で墜落事故が起きたのはこれが初めてではない。2018年10月、格安航空会社(LCC)のライオン・エアのボーイング737MAXが今回の事故と同様にジャカルタの空港を離陸した12分後に海上に墜落、乗員乗客189人全員が犠牲となる事故も起きているのだ。事故調査委員会によれば、墜落の原因は様々な機体トラブルが重なったものだったという。
今回のスリウィジャヤ機墜落について、インドネシア運輸当局はこれまでのところ、事故原因に関しては憶測を含めて一切明らかにしていない。