クリエイターは「超一流」だ。「新しいものは、雑多なカオスのような場から生まれることが多いから」(渡辺氏)と、アニメ、漫画、映画から、ゲーム、雑貨、VR動画、空間デザインなど、多くの業界のクリエイターが集まり、それぞれの分野を融合、時に越境しエンターテインメントを創り出していく。例えばこの「CV部」というYouTubeチャンネル、見始めたらとまらない。

「CV部」のYouTubeチャンネルページ。人気声優が身近なものに人格とキャラボイスを勝手にあてる“疑人格化”プロジェクト
拡大画像表示

 そして実は、トヨタ自動車が、この「CV部」内の一部の動画コンテンツをスポンサードしている。例えばこの作品だ。

「こんなカローラは嫌だ」など、プロモーションであるかどうかは関係なく、見ていて面白い。「#11 カローラに恋して-出会い編- (CV:杉田智和、櫻井孝宏、福山潤)」より

 トヨタ自動車は「SNSを通じて若年層におけるブランドの支持者を増やす」という課題を持っていた。そしてこの動画はSNSで話題になり、YouTubeチャンネル全体の再生数も2021年1月の段階で1000万回を突破している。

 とくに若年層は“テレビ離れ”と言われて久しい。家に帰ってきたらテレビをつけ、何かの番組をリビングで家族と見ることも少なくなった。今は、部屋で自分が好きなジャンルの動画を見る時代なのだ。それに対応するコンテンツもたくさん用意されていて、YouTubeだけでも、本物の芸能人や“芸能人未満・一般人以上”くらいの人が、お笑い、メイク、釣り、クルマ、スポーツなど、様々なジャンルの番組をつくり、アップし続けている。