文在寅(ムン・ジェイン)政権の支持率の下落が止まらない。
価格高騰が続く不動産問題や新型コロナワクチン問題、検察との対立など、あらゆる悪材料によって、昨年11月下旬から本格的に下降局面に入った文在寅政権の支持率は、底堅いとされていた40%のラインをついに割込み、年末にかけて30%台後半が定着してしまった。さらに新年特別世論調査では「34.1%」という危機的な数字が発表された。すでに政権後半に突入している文在寅政権にとって、支持率の低下は国政運営における大きな危険要因として浮上してきた。
衝撃の「30%台前半」の支持率
2021年の新年を迎えた韓国の各メディアは、文在寅政権に対する特別世論調査の結果を発表した。調査主体によって政権支持率はまちまちだったが、すべての調査で、政権に対する韓国国民の否定的評価が政権発足以来、初めて過半数を超えたという点が注目された。以下、主要メディアが発表した独自の世論調査における政権支持率だ。
「韓国日報」 支持する 43.3% 支持しない 54.6%
「毎日経済」 支持する 42.9% 支持しない 52.8%
「KBS放送」 支持する 41.4% 支持しない 52.8%
「東亜日報」 支持する 40.3% 支持しない 53.5%
「ハンギョレ」 支持する 39.4% 支持しない 56.8%
「朝鮮日報」 支持する 37.8% 支持しない 57.6%
「アジア経済」 支持する 37.1% 支持しない 58.8%
「NEWSIS」 支持する 36.6% 支持しない 59.1%
「YTN」 支持する 34.1% 支持しない 61.7%
年齢別、地域別の支持率を見てみると、全メディアの調査で40代を除いた全年齢層において、全羅地域(全羅南北道+光州)を除く全国で、「支持しない」が「支持する」を圧倒している。伝統的な民主党支持層だったソウル地域でも肯定評価が全国平均を下回るという現象が見られ、4月のソウル市長選を前に政権の危機感が高まっている。
一方、政党支持率を見ると、上記のすべての調査で、最大野党「国民の力」が与党「共に民主党」を超えた。今年4月に行われるソウルと釜山の市長選挙や2022年3月に行われる次期大統領選挙においても、与党の「政権再創出」より、野党の「政権審判論」に同意する回答が優勢だった。