米国勢調査局が8月18日に公表したデータによると、今年4~6月期における米国のEC(電子商取引)売上高は2115億ドル(約22兆3300億円)となり、1~3月期から31.8%増加した。
新型コロナの感染拡大でECへの移行加速
今年1~3月期のEC売上高は1603億ドル(約16兆9200億円)で、昨年10~12月期から2.4%増と小幅な伸びにとどまっていた。
また、4~6月期の米国総小売売上高に占めるECの比率は16.1%で、1~3月期の11.8%から拡大した。
米経済ニュースのCNBCはこのデータについて、新型コロナウイルスの感染拡大が、いかに米国人のECへの移行を加速させたかがうかがえる、と伝えている。
3月と4月は、実店舗が相次ぎ閉鎖したため、多くの消費者は生活必需品を求めてネット通販に殺到した。また、在宅勤務が増えたことで、事務用品や家電製品のオンライン販売も伸びた。加えて、スーパーマーケットでの買い物を控えたため、食料品のオンライン販売が急増した。
その後、実店舗は営業を再開したものの、オンライン販売は引き続き好調だという。その一方で、4~6月期の米国総小売売上高は、前四半期比3.9%減の1兆3110億ドル(約138兆4000億円)となり、1~3月期に続き、減少した。
ウォルマートのネット通販2倍、アマゾンは過去最高を更新
こうした消費者の行動変容は、米小売り最大手のウォルマートや米EC最大手のアマゾン・ドット・コムに恩恵をもたらしている。