6月22日、北京にてEU首脳とビデオ会談に臨む習近平主席(写真:新華社/アフロ)

『読売新聞』とNHKが7月15日朝、報じた何気ない同様の記事が、北京で波紋を呼んでいる。

北京で広がる波紋

『読売新聞』が報じた見出しは、「中国大使 垂(たるみ)氏起用へ・・・『チャイナスクール』2代連続」。NHKが報じたタイトルは、「中国大使に外務省 垂秀夫官房長を起用で調整へ」。

 NHKの方を、短いのでそのまま引用してみる。

<政府は、新しい中国大使に、長年、対中外交に携わってきた外務省の垂秀夫官房長を起用する方向で調整に入ったことがわかりました。4年余り務めている横井裕・大使に代わり、新しい中国大使への起用が調整されている垂秀夫氏は、59歳。昭和60年に外務省に入り、中国語を専門とする、いわゆる「チャイナスクール」の出身として、中国・モンゴル課長や中国駐在の公使、それに領事局長などを経て、去年7月から官房長を務めています。

 中国による日本周辺への海洋進出が活発化したり、香港への統制が強化されたりする中、政府は「隣国である中国との関係は、最も重要な二国間関係の一つだ」としていて、長年、対中外交に携わってきた垂氏を起用することで、中国との間のさまざまな懸案について日本の主張を伝え、関係改善に取り組むねらいもあるものとみられます。

 政府は中国側に、国際条約に基づく事前同意を求めていて、同意が得られ次第、この人事を正式に閣議で決めることにしています>

 以上である。