米ブルームバーグや米ニューヨーク・タイムズなどの報道によると、米ウーバーテクノロジーズが料理宅配事業で競合する米ポストメイツを買収することで合意したという。
ポストメイツ買収で業界2位に
すでにウーバーの取締役会で承認されており、早ければ米国時間7月6日にも発表する可能性があると伝えている。
これは全株式交換による取引で、買収額は26億5000万ドル(約2850億円)。ウーバーの料理宅配事業「イーツ」のトップを務めるピエールディミトリ・ゴアコティ氏が統合事業を統括するとのことだ。
米調査会社セカンドメジャーによると、米料理宅配市場のシェアは1位から、米ドアダッシュ(45%)、米グラブハブ(23%)、ウーバーイーツ(22%)、ポストメイツ(8%)の順。ウーバーのシェアはポストメイツと統合すれば30%で、首位のドアダッシュに次ぐ規模になる。
ポストメイツは2011年創業。サンフランシスコに拠点を置く。ブルームバーグによると、同社はいち早く料理宅配市場に参入した企業の1社。だが、近年は競争が激化しておりシェアを減らしている。
また、ニューヨーク・タイムズによると、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で料理宅配需要は高まっているものの、各社のサービスには違いがあまり見られず、それが過当競争の一因になっている。最近は、料金の下げ圧力が高まっており、各社の利益率は低下している。米アマゾン・ドット・コムも2015年にこの市場参入したが、4年後の昨年、事業撤退した。その理由も利益率の低下だと指摘されている。
(参考・関連記事)「アマゾンが失敗したフードデリバリー市場とは」