米フードデリバリー「ドアダッシュ」のスマホ画面(写真:ZUMA Press/アフロ)

 米ウォール・ストリート・ジャーナルは1月8日、米国のフードデリバリー(料理宅配)サービス大手、グラブハブが身売りも含めた戦略的選択肢を検討していると報じた。

時価総額130億ドルから50億ドルに減少

 財務アドバイザーを起用して、買収などの他の施策についても協議しているという。ただ、検討はまだ初期段階にあり、何の動きにもつながらない可能性もあるという。

 グラブハブは、2004年創業のシカゴに本社を置く企業で、2014年に上場した。これまで数々の小規模企業を買収し、事業規模を拡大。現在は、米国と英国・ロンドンでサービスを展開している。

 しかし、ここ最近は、多くの新興企業が、ベンチャーキャピタルから調達した巨額資金を使って、この市場で先駆者的存在であるグラブハブのシェアを奪っているという。

 グラブハブのライバル企業は、ギグワーカーを集め、提携レストランを増やし、大幅な値引き競争をしている。グラブハブの時価総額は1年余り前に約130億ドル(約1兆4200億円)だったが、今では約50億ドル(約5400億円)に減少した。

生き残れるのは上位2~3社か

 こうした中、この市場には集約が必要で、上位2~3社しか生き残れないだろうと考える投資家やアナリストらが多くいると、ウォール・ストリート・ジャーナルは伝えている。