5月22日、都庁で会見する小池百合子東京都知事(写真:ZUMA Press/アフロ)

(政策コンサルタント:原 英史)

 緊急事態宣言からの「出口」が見えてきた。

 東京都の新規感染者数はひと桁の日が多くなり、専門家会議の示す目安「直近7日間の新規感染者数が10万人当たり0.5人」はクリア。5月25日には、首都圏と北海道の宣言解除が視野に入ってきた。

東京ロードマップと大阪モデルの根本的な違い

 小池百合子・東京都知事は5月22日、都の「ロードマップ」を公表した。ステップ1からステップ3までの3段階を設定。2週間ずつかけ、新規感染者数などのデータをモニターしながら、休業要請などの緩和を進めていく。

 これは、吉村洋文・大阪府知事が先に公表した「大阪モデル」や、欧米各国で先行する緩和措置に似ている。大阪モデルも3段階だし、欧米も段階設定するところが多い。また、要警戒水準に達すると「東京アラート」をわかりやすく発することも類似だ。大阪は通天閣と太陽の塔をライトアップするが、東京ではレインボーブリッジが赤くなる。東京は公表が遅れた分、先行事例の良い点はしっかり取り入れた。これは良いことだ。

【図1】東京都が発表した「休業要請緩和のステップ(施設別)」(出典)東京都知事会見資料(5月22日)
https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/governor/governor/kishakaiken/2020/05/22.html​
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【図2】大阪府が公表している「戦略のロードマップ」(出典)大阪府知事会見資料(5月14日)
http://www.pref.osaka.lg.jp/koho/kaiken2/20200514rf.html
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 だが、一見似ているとみえて、大きく違う点がある。スタートとゴールが置き換わっていることだ。