ロシアでコロナウイルス感染は急速に拡大している。4月13~17日の週だけで感染者数は1万3680人増加し、4月20日現在で4万7121人となった。
ロシア国内で3月28日からスタートしたいわゆる「自己隔離」は、今のところ4月30日まで期間延長されたが、5月9日の赤の広場での対独戦勝記念パレードも中止となったこともあり、さらなる延長が予想されている。
モスクワでもライフラインを支える重要組織・企業の職員を除き、一般市民は1か月以上の隔離状況にある。
モスクワはロシア国内でも特に感染者数が多いため、隔離の条件は厳しい。
外出できるのは上記の重要企業への通勤以外には、薬局、医療機関、近所のスーパーマーケットとペットの散歩(自宅の周囲100メートル)に限定されている。
これ以外に交通機関、自分の車を使って外出する場合にはインターネット上からモスクワ市が発行する電子パスを取得しなければならない。
この電子パスも週2回までに制限されており、パスを持たずに外出している人は罰金(1.5万ルーブル=約2.25万円)が科せられる。
こうした状況なので、著者も自宅でテレビニュースを眺める時間が長くなるのだが、ある日、米国のセレブや富裕層がハワイのリゾート地に避難したり、ゴージャスなヨットに乗って海上で隔離生活を送る映像を目にした。