株式会社エアトリは、2020年2月、20~70代の男女1,322名を対象にした「在宅勤務制度」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査期間は2020年2月2日~4日。中国・武漢で発生した新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっている現在、日本もその影響は予断を許さない状態が続いている。一部の企業では社員の安全を守るために在宅勤務を導入するといった対応をとっており、再び「在宅勤務制度」に注目が集まっている。本調査によって、企業における在宅勤務の実施状況や課題が明らかになった。
「在宅勤務制度」を導入する企業は約2割にとどまる
最初に、「勤務先に在宅勤務制度があるか」と質問したところ、「ある」と回答したのは23.3%であったのに対し、「ない」と回答した人は72.9%と7割を超える結果となった。また、「過去にあった」との回答も0.4%あることから、過去に導入したものの制度を廃止した企業もあるようだ。「働き方改革」が浸透しつつある中、実際には在宅勤務制度を導入していない企業が多いことがわかる。
「在宅勤務制度」導入で「モチベーションアップ」や「チームワーク改善」に効果あり
また、在宅勤務制度を導入した会社の経営者および役員に対して「在宅勤務制度導入後に会社の状況に変化はあったか」を尋ねると、「悪くなった」と回答した人はおらず、「良くなった」が37%、「どちらとも言えない」が63%という結果だった。
「良くなった」と回答した人からは、「無理に出勤する必要性がなくなったことで社員のモチベーションが向上した」や、「協力し合う意識が芽生え、チームワークがよくなった」といった意見があがった。「悪くなった」と感じる人がいないことからも、導入することでなんらかのメリットを感じる企業が多いことがうかがえる。
約9割が「在宅勤務制度」が導入されたら利用したい
次に、勤務先に在宅勤務制度がない、または、あるかわからない人に対し、「在宅勤務制度が導入されたら利用したいか」と質問したところ、「積極的に利用したい」と回答した人は43.1%、「時々利用したい」が46.4%となり、約9割の人が利用の意向を示す結果となった。具体的に利用したい機会を訪ねると、「体調的に通勤が困難なとき」や「親の介護が必要なとき」、「感染症の流行期間や、オリンピックなどのイベント期間」などの声があがった。