(PanAsiaNews:大塚 智彦)
インドネシアの首都ジャカルタにあるジャカルタ中央地方裁判所は、1月13日に開かれた国家反逆罪に問われているパプア人被告6人に対する公判を、開廷後に突然延期する措置をとった。
理由は被告のうちの2人の男性がパプア人の伝統的衣装である「コテカ」というペニスサックだけを身に着け上半身裸で出廷し、衣服の着用を求める裁判長の指示を拒否したためだ。
ほぼ全裸の状態にペニスに筒状のサックだけを身に着けた被告2人の姿は検察、弁護側などの裁判関係者、傍聴人などが詰める公開の法廷には相応しくない、と裁判長が判断した結果だった。
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パプア人被告は「自分たちパプア民族の伝統的な装束である」として裁判長の着替え要求に対して譲らず、被告側の主張に対する検察側の反論が予定されていた公判は、被告人の服装が原因による延期という異例の事態となってしまった。