オリンピックまで7カ月余となり、メインスタジアムとなる国立競技場も完成した。先には御代替わりに伴う宣明の「即位礼正殿の儀」にほとんどの国から王侯や首脳がやって来たこともあり、それぞれの国では日本の報道が増えたと言われる。

 それぞれの国の報道内容は分からないが、一部の報道からは御代替わりの儀式では千年以上も前の古式豊かな伝統が受け継がれ興味深いという内容ではないだろうか。

 また、近年の来日外国人はインターネットなどで情報が容易に入手できることもあって、通常の観光ルートだけでなく、一寸珍しいものがある様な田舎にさえ出かける。

 来夏のオリンピック・パラリンピック(以下オリンピック等)を機に来日外国人は増大が予想され、都会だけでなく田舎も含めて、また神社など日本らしい雰囲気を醸した〝おもてなし″が大切であろう。

 短期間の滞日者を簡単に理解し得ないが、相手国の習慣・風習理解に努力し、心と心が響きあうようにしたいものである。その第一歩は、日本側が外国人の立場に立って、「親切」「丁寧」「分かり易さ」などを心がけることである。

 先のラグビー・ワールドカップ日本大会では、会場の日本人観客は外国人チームの素晴らしいプレーにも大きな拍手を送っていたなど、外国人からは評判が良かった。

 前回のリオ大会では競技終了後に、日本人観客が持参のビニール袋に周辺のごみを収集している姿が報道され、世界の多くの国から日本人の礼節を称賛する声が聞かれた。

 同時に、そうした動きが外国でもみられるようになったとの報道からは、日本発のいい影響が外国人にも刺激を与えているのだ。

長音表記なしが混乱の原因

「おもてなし」の一歩は、正しい地名表示からではないだろうか。

 筆者は、バカの一つ覚えで、困っていそうな人を見たら“May I help you?”と話しかけるようにしている。相手からはアクセント交じりのチンプンカンプンな日本語が返ってくる。