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 働き方改革が声高に叫ばれるなか、日本の悪しき風習として「長時間の会議」「無駄な会議」が指摘されるようになった。ところが実は外資の会議もやたらと長いことをご存知だろうか。

「グローバルスタンダードとは何か」を自身が作ったビジネス・コミュニティ「人財アジア」で発信し続けているUBSアセット・マネジメントの元社長、岡村進氏は、00年代後半を外資の金融機関で過ごし、リーマンショック時は経営者として辣腕を振るった。そんな岡村氏が説く外資流「会議」の作法とは――。

日本の宴会、外資のカラオケ

 日本企業に勤め始めた新人時代、親睦を深めるための宴会やら宿泊付き忘年会とやらが大の苦手だった。元々の性格に加えて、酒が弱かったので、そのノリについていくのにはエネルギーが必要だった。隙あらば、早く家に帰る機会を窺っていた。今の若手の気持ちはとてもよく分かるつもりだ。

 だが、バブルが弾けて以降、様相は一変した。コストカットニーズや、昨今はコンプライアンスの強化により、みなで集まり懇親する機会は大幅に減った。かつては夜の会合でならした商社ですら、二次会禁止との声も聞く。