いま宅地になっていても、30年、50年前は河原の田んぼで、300年前には水のど真ん中だったエリアが、我が国には莫大な面積、存在しているまぎれもない事実を直視する必要があるでしょう。

 個人でできる対策としては、例えば、いざというときの避難経路など、自治体の出すハザード情報と併用して、実地に確かめられた方がいい。

 1億人向けの平均値の情報で、テーラーメイドのセキュリティは決して保証されません。今回の災害でも帰宅途中の経路で水にのみ込まれて、というケースが報告されているのは、周知のことと思います。

 この原稿を準備するのに、被災地のデジタル地図をつぶさに確認しましたが、いやというほど「新田」という地名を目にしました。

 かつては川だった場所が、田んぼとなり、それがいまは宅地造成され、さらに老人ホームなどの施設も建設されている。

 はっきり分かること、予想されることなどがありました。

 サイエンスは価値中立的に見解を示します。気候変動によっては、あなたの街が「河川」という元の姿に戻る可能性を決して否定しない場合が存在する。

 キリバス共和国を筆頭とする、海面上昇で国土消失リスクに直面する国家が存在するように、これはまぎれもない事実にほかなりません。

 対策が必要です。