(PanAsiaNews:大塚智彦)
インドネシアで進む刑法の改正案審議で、新たに婚外者による性行為や婚外者の同居への罰則に関する規定が見直されることに対し、その適用が外国人居住者や外国人観光客にどこまで影響を及ぼすのかということを巡って大きな議論が沸き起こり、不安が高まっている。
「婚前セックス禁止令」に世界が騒然
オーストラリアでは「バリ島でのセックス禁止令か」などと報じられ、日本でも一部報道で「インドネシアで婚前セックス禁止法案」などとセンセーショナルに伝えられるなど、大きな反響を呼んでいる。
9月24日に予定されていた同法案の議会での可決成立は、法案の内容が個人のプライバシー侵害や報道・言論の自由を侵す恐れがあることを背景にした大学生などによる全国的な反対デモの結果、ジョコ・ウィドド大統領と議会関係者の協議で10月以降の次期国会での継続審議となった。
とりあえず法案可決は先送りされた形となったが、法案の内容を巡る議論は依然として国内外でホットな論争となっている。