北京国際空港に到着した大韓航空機(写真:UPI/アフロ)

 韓国内での「日本製品不買運動」の影響で、夏休み期間の日本向け旅行が減少している。

 韓国の航空会社に打撃となるとの見方が出ているが、この影響が出る前の4~6月期決算で韓国の航空8社がすべて赤字になったという決算が明らかになった。

 このほど発表になった韓国の航空8社の営業利益は、最大手の大韓航空が1015億ウォン(1円=11ウォン)の赤字になった。

 このほか、アシアナ航空(営業赤字額1241億ウォン)、LCC(格安航空会社)の済州(チェジュ)エア(同274億ウォン)、ジンエア(同266億ウォン)、Tウェイ(同265億ウォン)、エア釜山(同219億ウォン)など相次いで赤字になった。

 イースターエア、エアソウルも営業赤字になったことを明らかにしており、8社すべてが赤字になった。

8社すべてが赤字に

 ほとんどの航空会社が1~3月期までは航空需要の増加を受けて黒字を維持していたが、赤字転落が続出した。

 経営が急速に悪化した理由はいくつもある。

 まずは、航空貨物需要の減少だ。米中通商摩擦の長期化や半導体景気の悪化で、韓国の輸出は2018年12月から前年同月比でマイナスが続いている。航空貨物便が減少しており、経営の足を引っ張った。

 さらに、ウォン安の進行で、燃料代の負担増になった。最低賃金の引き上げが続き、固定費も増加した。

 韓国紙デスクは「LCCが多過ぎて過当競争にも陥っている」と指摘する。