米国の大手小売業の店仕舞いが相次いでいる。
何年も前から言われていた話であり、突然襲ってきた津波というわけではない。
だが実際に誰もが知る小売大手がつぎつぎと閉店していく様は、確実に一時代の終わりを意味している。
代表的なところでは昨年3月、60年以上続いたトイザらスの倒産がある。日本法人は存続しているが、本家の米玩具大手は連邦破産法を申請して再建を諦めた。
さらに昨年11月には米小売のシンボルとも呼べるシアーズが倒産した。
一時期、全世界に2000以上の販売拠点を持っていた同社は、100年以上の歴史を持つカタログ通販の老舗だったが、ネットビジネスの波に乗り切れず終止符を打った。
今年に入ってからは加速度的に暗いニュースが増えている。
倒産ではないがJCペニー、ビクトリアズ・シークレット、ギャップ、アバクロンビー&フィッチといった小売大手が計5800店以上を閉めると発表した。4月が終わった時点で昨年1年の閉店数よりも多い。