アマゾンは、傘下の高級スーパーマーケットチェーン「ホールフーズ・マーケット」で大規模な値下げを実施すると、米ウォールストリート・ジャーナルが報じている。
その狙いは、ホールフーズの割高なイメージを払拭すること。また、年間1兆ドル(約110兆円)と言われる米国の食品・消費財小売り市場では、競争が激化しており、大手スーパーマーケットチェーンのクローガー(Kroger)や、量販店のウォルマート(Walmart)などの競合に対抗する狙いもあると、同紙は伝えている。
値下げ対象は、500点以上の商品に上り、その平均値下げ率は2割。ホールフーズがアマゾンに傘下入りしてから、最大規模の値下げという。
買収直後から数々の値下げ作戦
アマゾンがホールフーズを買収したのは、2017年8月。このスーパーは、割高なイメージから、「ホール・ペイチェック(Whole Paycheck:給料のほぼすべてが高額食料品への支出で消えてしまうという意)」と揶揄されていた。そこで同社は、買収直後から、バナナやアボカド、卵、サーモン、牛肉、レタス、リンゴといった人気の自然食品など、数百に上る商品を対象に、大規模な値引き戦略を展開した。
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2018年には、有料プログラム「Prime」の会員に向けて、価格を1割引き下げるセールや、アマゾンブランドのクレジットカードを持つPrime会員が、5%引きを受けられる特典の提供を始めた。
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