米アマゾン・ドットコムは、ここ最近、実店舗を活用したeコマース事業を急速に拡大させている。
ニューヨーク州とフロリダ州の5都市を追加
同社は今年(2018年)2月、傘下の高級スーパーマーケット「ホールフーズ・マーケット」の商品を、有料プログラム「Prime」の会員に即時配達するサービスを始めた。
このサービスは、当初、テキサス州のダラスとオースティン、バージニア州のバージニアビーチ、オハイオ州のシンシナティの4都市のみを対象としていた。
しかし、3月になると2都市を追加。4月には4都市、6月には9都市を追加した。そして、このほど、フロリダ州のマイアミ、パームビーチ、フォートローダーデール、ニューヨーク州ロングアイランドの一部地域とニューヨーク市の一部も加えた(アマゾンの発表資料)。
これで、この即時配達の対象都市は、24都市となったが、アマゾンは今後も対象地域を増やし、年内にも全米規模へと拡大したい考えだ。
ライバルへの脅威が増大
ホールフーズは現在、米国、カナダ、英国に約480の店舗を持つが、その96%は米国にある。こうして、アマゾンは、昨年買収したホールフーズの商品、店舗、物流施設、流通網などをフル活用し、eコマースの拡大を図っている。
アマゾンの売上高は1997年に上場して以来、右肩上がりで伸び続けており、昨年は1778億6600万ドルになった(ドイツ・スタティスタのインフォグラフィックス)。