米ウォールストリート・ジャーナルによると、米国では消費者のeコマース利用拡大を受けて、ショッピングモールの空き店舗率が、7年ぶりに高水準になったという。
リーマンショック後、2番目の高水準
米国の商業不動産投資市場調査会社レイスによると、今年(2018年)4~6月期、ショッピングモールの空き店舗率は、前の四半期の8.4%から8.6%に上昇した。リーマンショック後、空き店舗率が最も上昇したのは2011年7~9月期だった(9.4%)が、今年4~6月期はそれに次ぐ高水準となった。
こうした停滞感は米国のあらゆる種類の実店舗小売業に及んでいるという。オープンエア型ショッピングモールにおける空き店舗率は、この4~6月期、レイスが調査対象としている全米77都市のうち、55都市で上昇した。
また、最も状況が厳しいのは、地域密着型のショッピングセンターや小規模なショッピングモールなどという。4~6月期、こうした小規模小売施設の空き店舗率は、10.2%に達した。
売り場面積、昨年を上回るペースで縮小中
同様のレポートは、他の調査会社も公表している。商業不動産に関する情報分析やマーケティングサービスを手がける米コスターグループによると、昨年、店舗閉鎖や規模縮小によって削減された売り場面積は、1億500万平方フィートと、過去最も高い水準になった。