(花園 祐:中国在住ジャーナリスト)
中国のゲーム市場は世界最大の市場規模となり、今も成長を続けています。前回、前々回は、マクロデータを示しながら、その歴史と現状を紹介してきました。今回は締めくくりとして、日中間のゲーム業界の賃金状況について、データを比較しつつ紹介したいと思います。
(前々回)「市場は10年で10倍に、一斉にゲームを始めた中国人」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55499
(前回)「日本のゲームがいつの間にか中国でエロ認定されてた」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/55539
求人数ではデザイナーが最多
下の表は日本国内の複数の求人サイトから、筆者がゲーム関連求人の募集賃金データを調べ、集計し直したものです。実際には年次昇給などもあってこれより高くなるでしょうが、職種ごとの大まかな賃金傾向や市場需要が見てとれます。
まず目が行くのは、サンプル数(=求人数)です。見ての通りデザイナーが582件と全求人の41.7%を占め、最多となっています。実際にはこの中から、3Dデザイナー、2Dデザイナー、背景デザイナーなど業務内容によってさらに細かく分かれていくのですが、現在のゲーム業界において募集が多い職種はこの手のグラフィッカーとみて間違いないでしょう。