マイナス成長、2年連続
米国の市場調査会社IDCによると、世界のスマートフォン出荷台数は、今年(2018年)も前年実績を下回る見通しだ。
同社が推計する今年の年間出荷台数は、14億2000万台。昨年の14億7000万台から約3%減少すると見ている。世界のスマートフォン出荷台数は昨年、初めて前年割れを記録したが、今年もマイナス成長が続くという(ドイツ・スタティスタのインフォグラフィックス)。
世界最大市場の中国が回復へ
ただ、来年以降は、状況が変わるとIDCは見ている。出荷台数は来年、前年比2.6%増とプラスに転じ、その後も順調に伸びるため、2022年には、15億7000万台に増大するという。
スマートフォンの出荷台数は、中国が全世界の約3割を占めており、同国は世界最大のスマートフォン市場となっている。
その中国の今年の出荷台数は、前年比8.8%減となる見通しで、減少幅は昨年のそれを上回る。しかし、同国市場には回復の兆しが見られるという。IDCによると、中国の出荷台数は、来年横ばいで推移し、その後、プラスに転じる。また、米国市場も今年は前年割れとなるが、来年は同2.1%増とプラスに転じる見通しだ。
大画面スマホが急成長
IDCによると、市場回復のカギを握るのは、大画面・ハイエンド端末。大手メーカーは、ここ最近、大画面ディスプレーを備える高価格帯端末の開発競争を激化させている。これが買い替え需要の喚起につながるという。